スペイン 2007: 無理な計画はやめましょう 編
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今年スペインに行くにあたり飛行機の予約をするも、東京からマドリッドやバルセロナへの直行便がなく、乗り継ぎが必ず必要だということが判明。スターアライアンスだとフランクフルトでの乗り継ぎ候補が色々と出てくる。長距離線は ANA が望ましいけれど、そうすると便利な接続便がないな〜。
そんなこんなで調べていると、ヨーロッパでも格安航空会社が台頭しているみたい。その中のひとつにスペインの Vueling という会社を発見。おぉ、パリのシャルル・ド・ゴール国際空港(CDG)からマドリッドやセビリヤ飛んでるよ。
最初はどこから入るかと調べ、南部の Malaga に決定。そしてその便は18:45発で21:10着、ANA の205便は16:40着だからぴったりだよ。しかも70ユーロ(約11,000円)と割と安い。早速チケットを購入したのでした。それは7月中旬の話。
数週間がたち Vueling からお知らせメールが来た。こう書いてある、あなたが予約した便の出発時刻が17:40に変更になりました…って。え〜、いきなり1時間も早まってるよ。ANA の到着予定が16:40ということは定刻に着いても、移動を考えるとかなり無理っぽい。
当然のことながら他を探すも適当なものが見つからない…。すると私の中のチャレンジャー魂がささやく。1時間で乗り換え大丈夫かもよって。そう、この便を逃すと空港付近のホテルで1泊しての移動となってしまう。日程的にかなり無駄だ。
まず空港内の移動が重要なので調べてみる。ANA はターミナル1、Vueling も同じ。そして過去の自分の記録を見て、ANA のパリ線が大幅に遅れた記録はなし。誰かいたらこんな無理な日程は組まないけど、一人なら最悪走ればいいか。
そして私は無謀な乗り継ぎに挑戦することにしたのです。
当日のANA 便はかなりの人、ニューヨーク線などに比べると女性がやたらと多いね。朝の成田空港は相変わらず込んでいて、中々離陸しない。そして、離陸。機長からのアナウンスがあり、到着予定は16:50とのこと。が〜ん、この時点で10分遅れだよ(ちなみに実際の着陸時刻は16:48だった)。
気になっていたのは入国審査を通る必要があるか、出発階でチェックインカウンターに行く必要があるかの2点。Vueling のサイトを見ると直接乗れそうなんだけど。
ANA は第1ターミナルのサテライト1に到着。降りた時点で17:00、走る。あの長いエスカレータも早足で。もちろん、このためにスニーカーですよ。
中央のビルに到着し時刻表を確認すると Vueling の便はサテライト7。案内を見ると直接は行けない。ということでまず入国審査へ。ただアメリカなんかと違って審査は早いので5分ほどで通過。
サテライト7に向かって走る。17:10にセキュリティゲートに到着、ふふふ賭けに勝ったぜと思っていたが、係りの人はプリントアウトした私の予約書を見てこれじゃ駄目と。ひ〜。これで大丈夫なはずだけどとごねてみるも、やっぱり駄目だって。
仕方ないので中央のビルに戻る、税関を抜け出発階へ。あれ Vueling のカウンターってどこよ…。見つからずうろうろ。そして地下にあるのを発見。そしてこの時点で18:25。チェックインは40分前で閉まりますよって書いてあったが、確かに今受付をしているのは別の便。念のために聞いてみると、案の定もう遅いって…。ちなみに格安のチケットなので払い戻しはありません。
そう私は負けたのだ。予想しえた事態とはいえ、久しぶりにちょっと泣きたい気分…。
しかし泣いてはいられない、今夜のホテルの確保とスペイン行きの飛行機を予約しないと。CDG 内では無線LAN が利用できるらしいとのことで、早速PCを出して見ると確かにアンテナが反応する。ただし無料ではないみたい。
電源がないと不安なのでコンセントを使えそうな場所を探してうろうろ。第1ターミナルにはないみたいなので、新しい第2ターミナルへ移動してみる。するとベンチにコンセントが着いている場所を発見。最近の空港は便利だね!
そしてここで愕然とする事実を目の当たりにする。あれコンセントの形状が調べておいたスペインのものと違うみたいよ…。丸い2穴を想定していたら、フランスではさらにアースが飛び出てる。まぁいいか、ホテルに行けば貸してくれるでしょ。
ということでまずホテルを予約することにした。ちなみに無線LAN は30分で6ユーロ、1時間で10ユーロ(約1,600円)。バッテリがどうせ持たないだろうってことで、30分でサインアップ。無事インターネットに接続できました。
ここに来る途中で見かけたのだけど、空港内に Sheraton Hotel がある。高くなかったらここにしようと思って調べたら、1泊なんと250ユーロ(約40,000円)。ありえない…。
仕方なく空港付近のホテルを探す、もちろんネットが使えることが最優先ね。で見つかったのが Premiere Classe Roissy - Villepinte Parc des Expositions。1泊65ユーロ(約10,000円)でロビーでの無線LAN が無料。そのまま予約を入れる。飛行機の手配もしようかと思ったけど、バッテリが無くなりそうなのでとりあえずホテルに移動することにした。
無料の送迎バスを期待したけど、予約のサイトには何も書いてなかったな〜(実際になし)。ということでタクシーに乗る。Google Maps で見ると確かに近いから、最悪20ユーロ位か。
タクシーが走る。ホテル名を見せたらすぐ分かったみたいなのでとりあえず安心。でもあんまり近くないね…。メーター、20ユーロを越えるのは確実なんですけど。結局23ユーロ(約3,700円)だった。
無事にホテルへチェックイン。この時点で18:20。部屋に入ろうとするとカードキーが反応しない。フロントに戻って説明するとキーを変更してくれる。やれやれ、これで大丈夫だね。って駄目じゃん。またまたフロントに戻ると今度はじゃあ一緒に行きますよと。
そしてフロントの男性と二人で部屋の前に。やっぱりキーはエラーなんですけど。すると彼はマスターキーを使い開けてくれ、必要な時はフロントに言ってくれと。おいおい部屋に戻るたびにそんなことするのかよ。別の部屋にしてよといったら、あいにく本日は満室でしてだって。ついてない日はこんなもんだ。ちなみに夜部屋に戻ったら、カードキーは使えるようになっていた。
部屋に入る。安いだけあって…。まぁいいか、一晩の辛抱。まずはPCを充電して、その間に何か食べますか。通常外国に行ってコンセントの形状が違っても浴室にはシェーバー用のコンセント(日本、アメリカ仕様)があるのだけど、このホテルにはない…。安いからね。
フロントで貸してくれるでしょ。一様、ホテルだし。PCを抱えフロントに戻り、さっきのお兄さんに変換アダプターありますか、と聞くと引き出しの中をごそごそ。そして、ないねと。どこかこの辺で売ってるところあるかなと聞くと、ないよと。ひ〜。
確かにこの辺り、ホテルやオフィスビルはあってもお店は何もない。せっかく無線LAN があるのにこれじゃあ意味ないよ。
悲しみに打ちひしがれるも、変換アダプターを探すことをあきらめるわけにいかない。飛行機の予約とかやることはたくさんあるわけで。
とりあえずホテルを出て歩いた。するとすぐに明るい建物を発見。レストランかな、とりあえず何か食べれば元気が出るかもと思って近づいてみた。するとそこは鉄道(RER B)の駅。えっ!
路線図を見るとここは空港第1ターミナルの次の駅。ええっ!ちなみに空港までは3.55ユーロ(約570円)。タクシーに比べたらもちろん安いけど、JRあたりと比べるとびっくりだよね。特急じゃないですよ、ただの電車。(注1)
さてどうする。パリ市内へ行くか、でもちょっと遠いし日本みたいに夜遅くまでお店はやってないだろうなということで、空港へ戻る決意をする。ちなみに日本から来たままなのでポロシャツ一枚。ちょっと寒いよ。
チケットを買い、プラットホームへ向かうと電車がちょうど止まってる。運が向きだしたのかも。電車は第1ターミナルと、第2ターミナルに駅があるのだけど第2にとりあえず行ってみることにした。新しいからお店が充実してるでしょ、きっと。
ところが成田や羽田空港みたいにお店はない。雑誌スタンドがあったので聞いてみたが、ないとのこと。空港の案内板を見てもそれらしきものはない。どうするか、そして最後の砦はそう、あの高くて泊まるのをあきらめた Sheraton Hotel である。ここで聞けば何とかなるでしょう。
コンシェルジェのデスクに向かう。先に話をしている3人の女性が中々終わらないよ。で5分ほど待ち、私の番。アダプターはありますかと聞くと彼はにっこりと笑い、引き出しからさらっと取り出す。おぉ神よ、私が長い間求め続けていたものはそれなのです。
いくらですかと聞くと、もちろん無料ですよ、部屋番号は?いえいえ、私はここには泊まっていないのです。それなら15ユーロ(約2,400円)で販売していますよと。何て良心的なお値段、しかもフランスだけでなく世界中で使える仕様。(注2)
やっと落ち着く私、何か食べますか。空港のファストフード店で何か食べようかと行ってみるも、片付けているみたい…。20:15で終了だって、今20:30。しょうがない、割高だろうけどホテルのレストランに行くか。
同じ電車に乗りホテルに戻る、そのままレストランへ。すると安いホテルなのにレストランは割りといい感じ。さすがは食のフランス。しかもかなり込んでいる。って他に食べるところないからね。
ビールを頼み、やっと一息。本日の料理、タルタルステーキを食べる。一緒に出てくるサラダも美味しいよ。合計23ユーロ(約3,700円)、明日からは倹約します。ワインも飲みたかったけど、これからやることたくさんなのでビール1杯で止めておいた。
食事後はロビーへ。コンセントから電気を拝借し、無事にネットに接続。飛行機の手配やら、何やらで23:00。さすがにもう寝るか。最後にウィスキーでも飲みたかったけど、ホテルのバーはもう閉まってる。早過ぎだろ。
(注1) その後、30分以上かかるパリ市内へ行く運賃が3.50ユーロと判明。空港へ行く場合はチャージがかかる模様。
(注2) その後、ルーブル美術館に入っている Virgin Store で売っているのを発見。
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